
夏休みが来ると、少しホッとする親御さんもいれば、逆に「このままで大丈夫?」「また2学期が始まる…」と不安が増す方も多いのではないでしょうか。
不登校の子どもにとって、夏休みは心のエネルギーを回復する大切な時間です。
しかし、その間に親の心がすり減ってしまっては、親子にとって良い時間にはなりません。
この記事では、不登校の子どもと夏休みをどう過ごすか、親子の関わり方の注意点、そして親自身のストレスケアとして「つながり先を持つことの大切さ」についても解説します。
目次
- 不登校の子どもにとっての夏休みとは
- 夏休みにやってはいけない親の関わり方3選
- 安心感を育てる夏休みの過ごし方
- 信頼関係を深めるための親の行動とは
- 親自身もケアが必要。つながりが心を支える
- さいごに:親も子も「安心できる夏」を
不登校の子どもにとっての夏休みとは
不登校の子どもは、自分を責めていることが多く、心の中にこんな思いを抱えています。
- 「学校に行けない自分はダメだ」
- 「親を困らせている」
- 「周りの子と違って情けない」
元気そうに見えても、心の中では葛藤や自己否定でいっぱい。そんな気持ちで過ごしているからこそ、夏休みは「学校」というプレッシャーから解放される時間でもあるのです。
にもかかわらず、「何かしなさい」「このままでいいの?」と追いつめられてしまうと、自己否定感が強まり、ますます心を閉ざしてしまいます。
日頃から「今のままで大丈夫」と伝えることで、子どもはようやく「自分は否定されていない」「ここにいていいんだ」と感じられるのです。
夏休みにやってはいけない親の関わり方3選
- 「何かしなさい」と言いすぎる
親の焦りは知らず知らず子どもへの圧力に。夏くらいは、何もしない日があっても大丈夫。 - 他の子どもと比べる
比較されると子どもは自分を否定されたと感じてしまいます。 - 学校や勉強の話題ばかり出す
この時期は、学校のことを一旦「棚上げ」し、今の気持ちに寄り添う時間を大切に。
安心感を育てる夏休みの過ごし方
- 子どもが「自分はそのままで受け入れられている」と感じることが何より重要です。
- 親子でのんびり過ごす
- 一緒に料理や散歩、ゲームなど「小さな楽しみ」を見つける
- どんな小さなことでも「できたね」と伝える
こうした関わりが、子どもの心をゆっくりと回復させます。
信頼関係を深めるための親の行動とは
子どもが話してくれるのを「待つ」こと。話してくれたら最後まで聴くこと。
無理に聞き出そうとせず、子どものペースを尊重しましょう。
「話したいときにいつでも話していいよ」「うまく言えなくても大丈夫だよ」と伝えることが安心感を育みます。
話す時は途中で遮らず、否定せず、最後まで耳を傾けましょう。
こうした姿勢が子どもに「自分の気持ちを受け止めてもらえた」という安心を与え、信頼関係が深まります。
子どもの感情を否定しない。「そう感じたんだね」が心を守る言葉
- 不登校の子どもは、様々な感情を抱えています。
- その感情を「そんなことで悩まないで」と否定せず、「そう感じたんだね」「つらかったね」と共感することが大切。
- 感情には正解も不正解もありません。子どもが「自分の気持ちは自由でいい」と思えることが心の回復に欠かせません。
- 無理に解決しようとせず、「あなたの気持ちはあなたのもの。一緒に考えていこうね」という姿勢で寄り添いましょう。
親が不登校のストレスから解放されるために、つながり先を持つことの大切さ
不登校の子どもを見守る親は孤独や不安から大きなストレスを感じがち。
親がストレスをため込むと、その不安は子どもに伝わり悪循環に。
同じ経験を持つ親同士や専門家に相談できる「つながり先」を持つことは心の救いになります。
親が支えられ元気を取り戻すことで、子どもにも安心感が伝わり、信頼関係が深まります。
親のつながりは、子どもの心の回復の力となり、親子ともに前を向く勇気を生みます。
さいごに:親も子も「安心できる夏」を
不登校の夏休みは「次の一歩へ進むための心の回復期間」です。
結果を焦らず「今」を受け入れ、親も自分の心を大切にしましょう。
無理せず、ゆっくりと安心できる夏を過ごしてくださいね。
